展示会

古民家宿「輪島屋」改修現場を特別公開!古材で紡ぐ循環型建築の魅力を体感する内覧会、島根で開催

古民家宿「輪島屋」改修現場を特別公開!古材で紡ぐ循環型建築の魅力を体感する内覧会、島根で開催

内覧会 基本情報

  • どんなイベント?

    • 古民家宿「輪島屋」の第2期改修工事現場を公開し、「部分移築」による循環型建築と、古材や手仕事の魅力を体感できる内覧会です。
  • いつ・どこで開催?

    • 開催期間:2026年9月26日(土)〜10月2日(金)

    • 時間:朝の部(9:00〜12:00)/昼の部(13:00〜16:00)/夕の部(16:00以降)

    • 会場:輪島屋(〒699-0761 島根県出雲市大社町鷺浦16)

  • 料金・入場方法

    • 参加費は無料です!

    • 完全予約制となっていますので、事前のお申し込みをお忘れなく。

  • 見どころ

    • 「昭和の内装剥がし」の現場で、古民家の「時間の地層」を目の当たりにできます。

    • 再活用される古材(床材や欅の薄板など)を実際に手に取って見学できます。

    • 新建材と、時間を経た木材・土壁の質感の違いを、同じ空間で比較・体感できます。

  • 対象者

    • 飲食・宿泊・小売・美容など、店舗空間を検討する事業者の方

    • 建築設計者の方

  • 申込・予約方法


空き家を地域資源へ!「解く(TOKU)」が描く未来

全国で900万戸にものぼる空き家問題。島根県では空き家率が17.0%と高く、同時に古民家の割合は7.7%で全国1位を誇ります。しかし、良質な古材や手仕事の痕跡が残る古民家が、この5年で約4,000戸も取り壊されているのが現状です。

株式会社エブリプランの古民家再価値化事業「解く(TOKU)」は、この空き家を単なる「問題」としてではなく、地域に蓄積された「資源」として捉え直しています。解体される建物から古材を救い出し、その時間の蓄積ごと次の事業空間へと引き継ぐ「更新」の実践を、この内覧会で間近に見ることができます。

緑豊かな山々に囲まれた湾に広がる小さな集落を空から捉えた風景

「本物」を生み出す「更新」の思想

「解く」が考える「本物」とは、単なる「保存」でも「解体」でもない、「更新」の積み重ねに宿るといいます。かつての日本では、地域の人々が協力して家を直し、住み継いでいく文化がありました。「輪島屋」の改修は、その「更新」を現代の事業空間づくりとして実践するものです。

改修を主導するのは、鷺浦を拠点とする作り手、ワイルズ一(はじめ)氏。アメリカでデザインと木工を学び、帰郷後は伝統技術と融合した空間づくりを手掛けています。ワイルズ氏は「育った環境から受けた影響を素直に形にして、更新を続けていく、その先に『本物』が生まれます。完成した建物より、つくっているさなかのほうが、きっと面白いはずです」と語ります。

工事中または改装中の建物内で、横顔を見せる男性のポートレート

「空き家×空き家」のドッキングで生まれた「輪島屋」

「輪島屋」の再生は、島根県江津市黒松の空き家2棟から、瓦や建具、天井ユニットなど多数の古材を手作業で丁寧に救出し、鷺浦の「輪島屋」へ「部分移築」するというユニークな方法で行われました。「解く」ではこれを「空き家と空き家のドッキング」と呼んでいます。

明治・昭和初期・現代の建材が一室に共存する空間は、新旧の重なりがそのまま魅力となっています。特に注目したいのは、日本海を望む個室風呂。解体した住宅の「からかさ天井」をほぼ同じ意匠で部分移築し、屋根瓦は床タイルに、古材は建具へと姿を変え、新たな命が吹き込まれています。

草地に置かれた、中央に四角い開口部がある木製の構造物

独特の木製天井が特徴的なリノベーション中の部屋で、男性が窓から海と緑の景色を眺めている

海と緑豊かな湾を望む絶景の浴室。趣のある木桶のバスタブが設置されており、開放的な窓から自然を満喫できるリラックス空間

なぜ今、工事のさなかに公開するのか?

日本では古民家をめぐり「保存か解体か」という二択が繰り返されがちですが、「解く」は「更新する」という第三の道を提案しています。蓄積された時間を活かしつつ、事業者の希望を取り入れて店舗や宿、サロンへと再生するのです。

工事中の現場を公開する理由は、古材の活かし方、手仕事の質、空間づくりの考え方を伝える最もリアルな場だから。完成後では見ることのできない、改修の過程そのものが「本物の情報」として提供されます。

瓦屋根と木造の伝統的な日本家屋が立ち並び、手前には石灯籠のある砂利の庭が広がる風景

緑豊かな山を背景に、黒と赤の瓦屋根が特徴的な日本の伝統的な家屋が立ち並ぶ集落の風景

内覧会では、以下のような具体的な現場をご覧いただけます。

  • 「昭和の内装剥がし」の現場:壁紙や石膏ボードなど、昭和以降に貼り重ねられた内装を剥がし、その下から現れる古い屋根の裏側や太い躯体といった「時間の地層」を、実際の現場でご覧いただけます。

  • 再活用する古材の見学:解体材から選定された床材や欅(けやき)の薄板など、これから空間に組み込まれる材料を手に取って確認できます。

  • 質の違いの体感:新建材と、時間を経た木材・土壁。写真では伝わらない質感の違いを、同じ空間の中で確かめられる導線が用意されます。

京都大学助教として伝統的な街並み景観の研究をしてきた「解く」プロジェクトリーダーの守山基樹氏は、「工事の途中を見ていただくことで、古民家を事業空間として活用する具体的なイメージを持ち帰っていただけると思っています」と語ります。

黒いシャツを着て眼鏡をかけたアジア人男性のポートレート

事業空間としての古民家・土蔵の活用例

新品の内装では再現できない時間の厚み、太い梁や手仕事の建具が織りなす「本物の質感」。古民家や土蔵の空間は、それ自体が事業のストーリーを紡ぎます。

内覧会で実際に見ることができるのは、例えばこんな使い方のヒントです。

  • 飲食店:古材の梁・建具・腰壁が創り出す内装は、「この店にしかない」特別な体験を提供します。箪笥の表面板を腰壁に、瓦を床タイルに転用するなど、素材の物語を空間に活かせます。

  • 宿泊:「輪島屋」自体が一棟貸し宿としての改修事例。水回り(個室風呂)まで古材で仕上げる方法を実物で確認できます。

  • 小売・サロン:土蔵の重厚な空間は、商品や施術に「本物の質感」の背景を与え、顧客に深い印象を与えます。

「美卯の杜. 花屋ver.」と題された手書きの建築スケッチ

木の温もりを感じる古民家風の寝室

木製のバスタブが特徴的な浴室の画像

黒いドレスを着た若い女性が、日本の伝統的な木造家屋の縁側に座っているポートレート

畳が敷かれた伝統的な和室から、大きな窓越しに穏やかな海と山々が広がる絶景を望む

「輪島屋」は「解く」にとって初の試みとなる「空き家から部材を移築してテナント空間に仕立てる」事例です。図面やイメージパースだけでは伝わらない、リアルな現場で「うちの業態ならどう使えるか」という問いを、ぜひ一緒に考えてみませんか?

内覧会 開催概要

古民家活用の新たな可能性を探るこの機会に、ぜひご参加ください。

  • 期間:2026年9月26日(土)〜10月2日(金)

    • 朝の部(9:00〜12:00)/昼の部(13:00〜16:00)/夕の部(16:00以降)
  • 方式:予約制(期間中のご希望日時をご予約ください。作り手が現場をご案内します)

  • 会場:輪島屋(〒699-0761 島根県出雲市大社町鷺浦16)

  • 輪島屋 公式サイト:https://wajimaya.com/

  • 対象:飲食・宿泊・小売・美容など店舗空間を考える事業者、建築設計者

  • 主催:株式会社エブリプラン 古民家再価値化事業「解く(TOKU)」

  • 参加費:無料(要事前申込)

  • 申込方法:下記フォームから事前予約(希望日時をお知らせください。担当者から確定のご連絡を差し上げます)

古民家再価値化事業「解く(TOKU)」について

白地に黒で「鮮」という漢字がピクセルアートのようなスタイルで描かれたロゴ

古民家割合が全国1位の島根から、「消費から、自らつくる暮らしへ」を掲げる古民家再価値化事業です。古民家・土蔵の発掘から、設計・移築・改修・運用までをワンストップで支援しています。土蔵移築ワンストップサービスは、2026年2月時点で国内において初となるサービスです。島根の課題先進地から循環型建築の実践を広げています。

株式会社エブリプランについて

「EVERYPLAN」という文字と、青色の波のような抽象的なデザインが組み合わされたロゴマーク

1996年設立。「地域の未来への挑戦を⽀え、輝く地上の星々を共創します」を理念に掲げる、島根県松江市の総合まちづくりコンサルタント企業です。⾃治体の総合計画や観光振興計画の策定を数多く⼿掛け、⾏政計画(ソフト)から、本事業のような現場実装(ハード)までを一気通貫で⽀援できることが強みです。