旅先のホテルやゴルフ場、スキー場で味わう一皿の裏には、その土地の食材と向き合う料理人の工夫があります。東急リゾーツ&ステイ株式会社が、自社運営の全国のホテルやレストランで働く料理人を対象にした社内レシピコンクール「ごちそうレシピ 2026」を開催しました。9回目となる今年は過去最多の198名がエントリーし、5部門の最優秀作品が決まりました。受賞したメニューは、今後各ホテル・レストランで提供される予定です。

過去最多198名が挑んだ社内コンクール
「ごちそうレシピ」は、次世代を担う調理スタッフのスキルと意識を高め、成長の機会をつくることを目的に始まった取り組みです。部門ごとに設けられたテーマに沿って、料理人たちがオリジナルの料理を考案します。応募数は年々増えており、作品のレベルも上がっているといいます。
今年の募集は「料理長部門」「和食部門」「洋食部門」「デザート部門」「ゴルフ/スキー部門」の5部門です。一次審査を通過した11名が、2026年9月18日(金)にセルリアンタワー東急ホテルで開かれた実食選考会に出場しました。審査員は、東急グループ総料理長でセルリアンタワー東急ホテル名誉総料理長の福田順彦氏、東急不動産株式会社の小柳津晨平氏など計7名です。
- 開催日:2026年9月18日(金)
- 会場:セルリアンタワー東急ホテル
- 料理長部門のテーマ:「私を語る一皿〜唯一無二の表現〜」
- ホテル部門(和食・洋食・デザート)のテーマ:「食材を活かした、オリジナリティ溢れる料理を創作する〜タルト〜」
- ゴルフ/スキー部門のテーマ:「新定番〜どんぶり〜」
- 応募総数:198名/実食選考会参加者:11名

土地の味を映した5つの最優秀作品
料理長部門・和食部門
料理長部門で最優秀賞に輝いたのは、ホテルハーヴェスト斑尾の寺瀬文宏さんによる「藥膳鶏翅蒸湯(信濃地鶏の薬膳スープ)」です。中国料理の「医食同源」の考え方をもとに、地元・飯綱町で育った信濃地鶏と15種類以上の薬膳食材を合わせ、体の芯から温まるスープに仕上げました。トレッキングなどで活発に過ごすお客様が多い斑尾で「食べて元気になってほしい」という思いが込められています。
和食部門は、有馬六彩の高島康暢さんの「利休蓮餅釜 酒粕雪帽子 香住蟹 河豚白子 蕪 海老芋 蕪葉 柚子 松の実」が受賞しました。香住蟹の味噌焼きと焼き河豚白子の餡を、もっちりとした蓮根揚餅で包んだ温かいタルトです。蟹味噌のコクとほろ苦さに白子餡の濃厚さが重なり、柚子の酸味と蕪のみずみずしさが味を引き立てます。酒粕の雪帽子を手で割って雪のように降らせると、冬の景色ができあがる演出も楽しめます。
洋食部門・デザート部門
洋食部門では、鬼怒川渓翠の石塚早織さんによる「石黒農場ホロホロ鳥の薫香タルト」が選ばれました。国内唯一のホロホロ鳥専門農場である石黒農場の鳥を使い、香ばしく燻製したタルト生地に、レバームース、椎茸のデュクセル、もも肉のコンフィ、胸肉のコンフィを4層に重ねています。焦がし玉ねぎと黒にんにくのピューレを添え、薪の香りが漂うカウンターで燻香と食感の変化を味わえる一皿です。
デザート部門は、ホテルハーヴェスト熱海伊豆山の天野美嬉さんの「駿河湾の恵み ~駿河湾産桜えびタルトレットと白みそのアイス~」が受賞しました。デザートでは珍しい静岡特産の桜えびを、タルトや薄焼きせんべい、クランブルに使って駿河湾を表現しています。地元産いちごの甘酸っぱさに、牛乳とチーズのまろやかなコク、レモンの爽やかな香りが加わります。旅から帰っても思い出してもらえるようにと、1年前から構想を練ってきた作品です。
ゴルフ/スキー部門
ゴルフ/スキー部門の最優秀作品は、蓼科東急ゴルフコースの髙橋和也さんによる「高原の発酵雑穀どんぶり 〜森と畑の主食〜」です。信州の「森・畑・発酵」をテーマに、長野県産の野菜やきのこと栄養価の高い雑穀米を合わせました。鶏そぼろは舞茸の戻し汁を含ませてしっとりと仕上げ、きのこを炒めたときに出る旨味はドレッシングに活用しています。味付けには塩麹を使い、健康志向のお客様にも満足してもらえるどんぶりになっています。

旅先で出会える「料理人の一皿」に期待
東急リゾーツ&ステイは、東急ステイや東急ハーヴェストクラブ、鬼怒川渓翠、ROKU KYOTO, LXR Hotels & Resortsなど、ホテル・ゴルフ・スキー・EC事業を全国で展開しています。運営施設は100を超え、年間利用者数は約800万人にのぼります。同社は今後も料理人が挑戦できる場をつくり、技術やサービスの向上を支えていくとしています。次の旅行やレジャーの行き先を選ぶときは、各地の受賞メニューを目当てにしてみるのもよさそうです。



